GW、今年はなかなかに充実した毎日でした。
家族でちょこっとドライブ、DIYに、庭仕事に…
そして最終日は娘の大学オケの1年半ぶりの演奏会。
締めとしては十分すぎる嬉しい時間を過ごせて、開催した大学と楽団に感謝です。
昨晩を思い出して
18時から15分遅れの公演で終わったのが20:30近くでしょうか。
今までなら娘はそのまま打ち上げに行っていたので、私たち夫婦と義母の3人でどこかで食事をして帰るのがお決まりでした。
今年は打ち上げなどもちろんない代わりに、簡単な終わりの会(各パート首席奏者の挨拶など)があり、義母は娘の顔を見てから帰りたいと、一緒にホールで待っていてくれました。
結局22時近くになってやっと出てきた娘を義母はたっぷり労ってくれ、満足して名古屋市内の自宅へと地下鉄に。
そんなわけで私たち家族が帰宅して食事をとったのは23時頃。
疲れも癒えないまま、今朝から夫も娘も平常に戻り、私も午前中いっぱい、休日明けのたまった家事をこなすのにバタバタ過ごし。
午後からは、もうなんにもしないでぼーっとドラマタイム!と決めていたので(笑)録画したままだった朝ドラはじめとするドラマを次々ランダムに観て、たまに寝落ちして、とダラダラ主婦の午後(^^;)
夕方になって家事を再開し始めて、ふと、昨日雨の中を車で会場に向かい、到着してからのこと、演奏会のことなどが蘇ってきて。
昨日の今頃はメイン曲に感動して胸がいっぱいになっていたなぁと、今日一日を普通に過ごしてもうすぐ終わるというのがなんだか嘘みたいな不思議な感じがします。
(イベントの翌日って大抵そう感じる私です)
これまでと違う開場
コロナ前のこれまで、全席自由席なので開場時間よりも早めに行って並んで、入場したら希望の座席確保のためにダッシュ(笑)のパターンでした。
今年、娘からもらったのはチケットではなく整理券。
「全席指定席」と書かれています。
そこに氏名を書き込んだものを、入場時に渡してチケットと交換するらしい、とは分かっていたものの、娘も詳細を知らず(2,3年生が運営している)早めに行く必要もないかな、とのんびりしていました。
開場17時より少し前に会場に着いてみたら、もうすでにしっかり列が。。汗
でもやはり今までとは様子が違います。
会場の愛知県芸術劇場のコンサートホール、劇場の正面玄関から長いスロープがぐるりと続いて入り口に行けるようになっており、いつもそこに列をなして待つわけなのですが、その列がしっかりソーシャルディスタンス。
遠目から入り口までの列を横から見る形で眺めると、一人ひとり離れてぽつぽつと並んでいるのがよく分かります。
劇場側でこういうシールを貼っているのですね。
なんというか、今はこれが普通なのですが、時代というか、1年半経って変容してしまった現実を改めて見せつけられた感じです。
入場の様子と感染対策、学生たちのがんばり
マスクとフェイスシールド、手袋着用の学生たち、今まで以上に人数を配置してソーシャルディスタンスでの列の誘導をこなしていました。
入場時には入り口でのサーモ検温があり、整理券を渡すとそこで座席の希望を尋ねられてチケットと交換。
希望を聞いてもらえるとは思っていなかったのでこれは有難い。。でも、大変なことですよね、学生たちにとっては。
空いている中から選ぶのですが、ついつい悩んでしまって、後ろの方にも学生さんにも申し訳なく焦ってしまいました。
いつも思っていたこと、たとえばバレエの発表会などは母親たちで会場係などすべて仕切って子供たちには舞台に専念してもらえました。
大学生サークルともなると、演奏する学生たちが会場係等すべて運営する…これから本番だというのに。
それを思うだけで親として感無量なところがあります。
それに加えて、コロナ対策というこれまで想像すらしなかった事態に対処しなければならない。
学生たちのがんばりに、開演前からうるっとしてしまった母です。
会場でのこと、演奏のこと
座席は前後左右は空席です。
会場を見渡して、これまで満席に近かったのが半分以下になっているのが寂しくもあり…でも感染対策として安心感もあります。
おかげで舞台がとてもよく見えます(笑)コロナ禍での数少ない儲けものですね。
ロビーでの飲食は不可、クロークでの贈り物の預かりなどもなし。
アナウンスでは、会場での換気システムと空調説明を繰り返しています。
入場時の座席指定で時間がかかったのでしょう、15分くらい遅れての開演です。
曲目
- ワグナー・楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』前奏曲
- シューベルト・交響曲第7番『未完成』
- サン・サーンス・交響曲第3番『オルガン付き』
指揮:永峯 大輔 オルガン:石丸 由佳
1曲目の『マイスタージンガー』ワグナー好きな私のお気に入りでもありますが、別の思い入れもあります。
この曲、大学入学式と卒業式で、新入生や卒業生が入退場するときに生演奏される曲なのです。
娘の入学時に演奏されてとても感動したのを忘れられません。
ご存じの方なら分かると思うのですが、明るく活力に満ちて生き生きとした、新入生たちの前途を祝すにはもってこいの曲。
サークルはオケと決めていた娘も先輩たちの演奏に感銘を受け、入部後の卒業式では恩返しと先輩たちを称え、入学式では後輩たちに心をこめて演奏していました。
でも、昨年はその入学式そのものがなくなってしまって。
120回めの演奏会という節目でもありますが、合格しても入学式もなく、大学に行くことすら長らくできなかった後輩たちへのエールも込められていたことでしょう。
この曲を選んだ学生たちの思いにこみあげてくるものがありました。
2曲目のシューベルトの美しい抒情的な世界に続いてのメイン曲、サン・サーンスがほんとうに素晴らしかった。。
厚みのある力強いオケの音色と荘厳なパイプオルガンの響きがとても劇的で。
地底から湧き上がるような低音、天上界を思わせるような高らかな高音でホールを包むオルガンの迫力、それに応えて盛り上げていくオケ…
娘の同期でもあるコンサートマスターが、パンフレットの解説で、
「暗」から「明」へと変化し、救済を意味する壮大なクライマックスに導かれていくこの曲のように、コロナ禍の先には明るい未来が訪れるはず、自分たちの演奏がその未来を皆様が築ける原動力となりますように、と綴っていました。
その思い、しっかりと心に届きました。
ブラボーの掛け声はこれまた禁止。
頑張った楽団員たちに感謝を込めての拍手の嵐…。
カーテンコールでも指揮者への花束贈呈はありませんし握手もできません。
そのかわりの肘タッチで、腕をぐるぐるさせて奏者たちを称える指揮者の方。
これからはこういう光景が普通になっていくのでしょうね。
退場は、アナウンスにしたがって座席ごとに順番に。
みなさん静かに移動され、混乱もなく無事に終わりました。
終わりに
演奏が終わって涙ぐんでしまった私、隣の席の義母も
「こうやって、できて当たり前のことが当たり前にできるって、本当にありがたいね」
と目を潤ませていまいした。
久しぶりの演奏会はこうして終わりました。
義母の言う通り、普通に当たり前にできる、そういう世の中に一日でも早くなって欲しいと思います。
前と同じように、とはもういかないのでしょうが…。
新しいスタイルを皆で知恵を絞って考えながら、今までできたことをこれからも続けていけるように。
その活力をたくさんもらえた演奏会でした。
機会をつくり挑戦した学生たちに心からの感謝とエールを!💐
娘の演奏用ブラウス。またこれが着られてよかったね♡
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